岡山旅行記

2006年5月5日
・5月3日(水)

14:11.岡山駅到着。第一声は「暑〜い」でした。だってだって新潟は、夜になると、まだ吐く息が白くて、山間部は雪があるんだよー。同じ日本だとは到底思えずに、くらくらしちゃいました。

3時にホテルのロビーでTさんと待ち合わせ。最後に会ったのが昨年の4月だったから約1年ぶり。結構ドキドキしてた。実は……。気づかれなかったらどうしようって思ってた。
狭いロビー。無事巡り会えて、早速観光開始!まずは後楽園。でもねー、私、おしゃべりに夢中になりすぎて、1日目の後楽園はよく覚えてないの……。なんか池の庭石を2回飛び越えたことだけは妙に印象に残っている。後楽園は3日目にもう1度行ったので、その時に。
時間が遅かったので中には入れませんでしたが、岡山城も見ました。昔の城壁が残っていてねー、歴史学科を出た好奇心旺盛の私としては、下に下りて触ってみたかった。そういう変なことするの大好き。だけどTさんと一緒だったのでそこはぐっと堪えて3日目に回しました。(そんなんばっかり)

夜になってKちゃん合流。洋食のお店でだらだら飲みながらしゃべって4時間。爆弾発言いっぱいの、絶対オフレコの飲み会になりました。その席でTさんの言った、「会社の人を信頼できないでどうするの?」という言葉は、私の心を抉りました。なんで私が会社や会社の人を信頼できないのか。その原因をネットで話すことはできないけど、すごく重みのある一言でした。

ホテルに帰って、今日は酔わなかった、と安心したのも束の間。寝る直前になって持病の片頭痛が襲ってきました。原因はアルコール。よーく考えれば、ビール3杯、杏酒ロックとジントニックをそれぞれ1杯すつ。飲みすぎだっちゅーの!持ってきた薬を飲んで就寝しました。

5月4日(木)
朝から低調。頭痛は収まったけど、薬の副作用が強い。薬が抜けない。このまま寝てようか……。でもせっかく来たのにもったいない。10時スタートで倉敷へ。美観地区で雑貨屋さんに入る。ふと私の目を惹くターコイズ(トルコ石)のネックレスが飛び込んできました。買うべきか買わざるべきか。悩んでいる私の目に飛び込んできたのは、「石占い」の文字。面白半分にやってもらいました。で、その結果は、ターコイズが私のパワーストーンだったのです!ターコイズは私の誕生石であるけれども、あまり好きな石ではなかったのに……。結局買ってしまいました。そのネックレスにはターコイズのほかに、オニキス、ハウライトがあしらってあって、私はその石ひとつひとつに願いをこめてお守りにしました。

次に行ったのは大原美術館。切符売り場で行列ができていてビックリ!それはもう、上野動物園とかTDL並みに……。美術館なのに芋洗いで唖然。モディリアーニとか好きな作品多かったんですけどね……。モディリアーニの絵は、フレーム型の小さな複製画を買って家で眺めます(泣)

次に、裏千家のお茶会に混ぜてもらいました。私の隣に座った若い女性が、実は私と同郷だったことがお話していくうちに判明。岡山で新潟県人に会うとはちょっと夢にも思いませんでした。

最初は、倉敷は昨年行った小樽運河の芋洗い状態とせせら笑っていた私ですが、昨夜の頭痛と薬の副作用を思い出してきて本当に気分が悪くなってしまいました。岡山市内に引き返そうかどうしようか。TさんにHELPメールを送信。ずっと海が見たいと言っていた私に、「鷲羽山に行って、瀬戸内海を一望してきたら」というメールが届きました。で、即行動。美観地区の観光ガイドさんや地元のおばさんに聞きながら児島駅に行きました。残念ながら下津井とこはい号はその日はもうなくて、タクシーで鷲羽山第二展望台へ向かいました。そこから見た瀬戸内海と瀬戸大橋は絶景でした。瀬戸内海に浮かぶ島々とその背後に映る四国に圧倒されました。海風に吹かれて海を見ていたら、あるエピソードを思い出しました。

 ――あの人も同じ風景を見ていたのだろうか ――

すごく感傷的な思いに絡め取られました。それは私の心に巣食いました。その夜は眠れなかったほど、強い強い感情でした。そして私はその思いを詩に託しました。私のサイトに一部載ってます。よろしければぜひ。(←CM.失礼)

児島駅から岡山行きの電車に乗ろうと、プラットホームに立ったとき、ここが本州と四国の境目であると強く実感しました。

その夜は体調が優れなかったこともあって、ずっとホテルに引きこもっていました。

5月5日(金)
6時過ぎに目が覚めてしまいました。さっさと朝食を取り、チェックアウトしました。向かったのは後楽園&岡山城。リベンジです。路面電車に乗って行きました。路面電車に乗るのは6年前の長崎以来2回目です。11:17の新幹線に乗らなければならないので、距離を計算して岡山城に先に行きました。発掘された城壁に触ってきました。面白かった〜。名古屋城の城壁は城主が、いざという時に逃げやすいように丸い石を使っているんです。でも岡山城のそれはごつごつしていてまったく違うんです!城壁の脇に書いてあった説明を読む限りでは岡山城の石の方が珍しいそうです。私は日本史専攻ではなかったのでよくはわかりませんが、確かに丸い方が土台を組みやすいし、何か騒動が起きた時のために、丸い石が全国的に使われたのではないかと推察します。しかし岡山城の内部は見れず。次回への宿題となりました。

そして最後の観光地後楽園へと向かいました。1日目とはまったくの逆周りをしました。朝の陽射しと冷たい風は心地よかったです。つつじや藤の花が咲き始めており、既に初夏の装い。茶畑も見ました。茶畑新潟県内では村上の辺りでしか見られないので(新潟県村上市がお茶栽培の北限よん)、うん、珍しかった。ぷらぷらと歩いていたら、白無垢姿の花嫁さんと紋付袴姿のお婿さんに出会いました。彼らは友人やご親族を連れて、後楽園内で写真撮影をしていました。とっても可愛らしいお嫁さんでした。私はなぜか観光地で「お嫁さん」に出会うことが多いんです。昨年の札幌の洋館でも会いましたね。あの時もそうだったけど、しばらく追いかけてしまいました。

10時半まで後楽園にいて、その後岡山駅へ向かいました。新幹線が走り出すその時、私の目には涙が浮かんでいました。なぜかわからないけど……。ただひとつだけ言えるのは、去り際に涙が出るような旅行は滅多にないということ。そういう旅行は日常に流されていく。私は旅行好きであちらこちらに行っていますが、泣ける旅行は今回で3回目です。全部心に根付いてきっと一生忘れないんじゃないかな。

ちなみに今回の旅行で読んだ本一覧
・森博嗣「四季・夏」「四季・秋」「四季・冬」(冬のみ読みかけ)
・岩井志麻子「べっぴんぢごく」

結構読めました。

コメント