最初から被害者を殺した容疑者は2人と決められている。真犯人はラストにおいても明かされない。読者の謎解きに、この物語の面白さの全てがかかっている。

謎解きの最大のヒントは被害者の利き腕と睡眠薬の袋の破り方。被害者はお箸と鉛筆以外は左利きである。真犯人はそれを知らない右利きの人間である。

と単純に考えればこうだ。だけど、真犯人の恋人で被害者の親友だった左利きの女が、自分に容疑がかからないように、偽装工作をしたという可能性はないの?真犯人がアリバイ工作のために、女に後始末を頼んでいったん引き揚げた後、あえて睡眠薬の袋を右手で破ったとかないの?

ひねくれものが出した答えはまったく逆だったの。「どちらかが彼女を殺した」は女に前述のような悪意が一切ないことを前提にした場合にのみ成り立つ推理だと思うの。それが証明されない限り、解は不定である。これが私の答え。真犯人が殺したかもしれないし、女が殺した可能性も否定できない。なおかつ被害者が自殺した可能性もないとは言い切れない。

私のような考え方をした人はほとんどいないみたいね。ぐっすん・・・

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